2019.05.11

SPFは15で十分?【日焼け止め】の正しい知識と【紫外線対策】

ayame
ライター:
ayame
「ぜったい日焼けしたくない!」という思いが強すぎて、毎日SPF50の日焼け止めを一生懸命塗っている人も多いのでは? でも、実はSPFは15でも十分! 今回は日焼け止めと紫外線の正しい知識をお伝えします。

紫外線の基礎知識

まずは日焼けの原因になる紫外線に着目!紫外線にはA波、B波、C波の3つがありますが、C波は地上には届かないため、ここではA波とB波について解説します。

【紫外線A波とは】

A波は紫外線全体の95%を占めますが、エネルギー自体は弱いのが特徴。肌に当たっても赤くなることはなく、ただし短時間で肌が黒くなります。1日屋外で活動し、終わってみると肌が黒くなっているのはこのA波のせい。メラニン色素を新しく作るのではなく、すでにあるメラニンの酸化を促して肌の色を濃くするため、過去の紫外線ダメージが大きいほど肌が黒くなりやすいというわけです。

また、A波の怖いところは、そのエネルギーがじわじわと肌の真皮にまで達してしまうこと。真皮には肌の弾力を担うコラーゲンやエラスチンといった組織がありますが、A波はこれらを傷つけ、しわやたるみの原因になるのです。

【紫外線B波とは】

紫外線全体のだいたい5%程度を占める紫外線B波。量は少ないですがエネルギーが強く、肌が赤く腫れてヒリヒリしたり、水ぶくれができたりする「サンバーン」を引き起こします(色白の人が紫外線にあたって赤くなるのとは違い、火傷を起こしたような状態。そしてサンバーンから数日後、赤みが引いた頃に肌が黒くなるのです(サンタン)。すぐさま肌が黒くなるA波と違い、B波は時間差で肌が黒くなると言うことですね。

また、B波は肌の表皮にしか到達しないため、コラーゲンを傷つけることはありません。そのかわり新しいメラニンを作らせ、結果的にシミやシミといった年齢肌サインの原因になるのです。

日焼け止めとは

次は、意外と知らない日焼け止めについて。日焼け止めの効果を表わすSPFとPAについて、あなたはちゃんと理解していますか?また、日焼け止め成分が紫外線から肌を守る仕組みは?正しい知識を身につけて、普段の紫外線対策をもっと意味あるものにしましょう!

【SPFとPA】

SPFとはB波を防ぐ効果を表わす値のこと。
その数値は、日焼け止めを塗らないときと比べて、サンバーンまでの時間が何倍になるかを意味しています。

平均的な日本人は紫外線にあたってからサンバーンを起こすまでに20分かかると言われています。

サンバーンまでの時間(例)
  • SPF20を使用すると: 20分×20=400分(5時間40分)
  • SPF50を使用すると: 20分×50=1000分(16時間40分)

上記計算の通り、サンバーンまでの時間を長くすることができるわけです(※使用する人の肌質や汗の量、塗布量などによって変化)。

また、PAはA波を防ぐ効果を意味していて、肌が黒くなるまでの時間を何倍にできるかを表わしています。

PA値 (例)
+……2~4倍
++……4~8倍
+++……8倍以上

つまり、日焼け止めとは肌が紫外線によって影響を受けるまでの時間を延ばすものだということです。

【紫外線吸収剤と紫外線散乱剤】

日焼け止めは紫外線の影響をブロックすることでその効果を発揮しますが、その仕組みは紫外線吸収剤と紫外線散乱剤によって成り立っています。この2つの違いやそれぞれの特徴については、以下の表にまとめました。

最近はローションやジェル、乳液、クリーム、下地タイプなど、さまざまな日焼け止めが増えており、使用感もよくなっています。これは紫外線吸収剤を使ったもので、高SPF値のものも多い分、肌への負担も増えることに……。

紫外線散乱剤は一度塗ったら落ちたり崩れたりしない限り効果が持続するのが大きなメリット。ただし、粉っぽいテクスチャでムラなく塗るのが少し難しく、白浮きする場合があるのが難点。とはいえ、敏感肌の人や小さいお子さんに使用する場合は、紫外線吸収剤タイプの日焼け止めを使用するのがおすすめです。

SPFは高ければ高いほどいい?日焼け止めの過信は厳禁!

高い紫外線カット効果を求めるのであれば、SPFは高ければ高いほどいい!と、思いがちですが……。
SPFはただ高ければいいというものではなく、日焼け止めの正しい使い方や肌への負担を考えないと、かえってトラブルを招く原因になってしまいます。むしろ、SPFは15もあれば十分なケースも!
ここではその理由や、注意したい日焼け止めの塗り方について説明します。

【SPFの高い日焼け止めも塗り方を間違えれば意味がない!】

日焼け止めは肌の上で紫外線を吸収・反射するものなので、きちんとムラなく塗らないとせっかくのSPF50もSPF10以下になってしまいます。

また、塗る量が足りなくても、当然十分な効果を得ることはできません。どの日焼け止めにもパッケージに塗布量の目安が記載されていますが、仮にその目安量の半分しか塗らないと、効果は1/4になってしまうとか!

日焼け止めの使用目安量は思いのほか多く、きちんと塗れていない人のほうが多いと言われています。
これを機に、目安量とムラなく塗れているかを再確認してみてくださいね。

【塗り直しはこまめにしないと意味がない!】

目に見えなくても、人の肌は常に汗をかいています。そのため、きちんとムラなく塗った日焼け止めも、少しずつ少しずつ落ちてしまうのです……。

また、日焼け止めは肌が日焼けするまでの時間を延ばすものだという説明をしましたが、時間がくると急に効果が切れるというわけではありません。つまり、SPF30の日焼け止めを使用した場合、サンバーンを起こすまでの時間を10時間に延ばすことができますが(20分×30=600分(10時間))、10時間たったところで急に肌が赤くなるわけではない、ということです。

赤みが出るのが10時間後なだけであり、紫外線はそれ以前から少しずつ肌にダメージを与えています。
それを考えると、こまめな塗り直しがいかに重要かよくわかりますね。

【SPFは15あれば実は十分だった!】

最初にハッキリ言っておくと、SPFは15~20あれば十分です。というのも、SPF15以上になると、紫外線のブロック率に大きな差がないからです。

下の図をご覧ください。

これは、SPF値における紫外線遮蔽率(=ブロック率)を簡易的に示したグラフです。だいたいSPF10以上になると、ほとんどブロック率に差がないことがわかりますね。このことから、SPFは15もあれば十分と言えるのです。

では、なぜこのようなことが起こるのかというと……。例として、効果に2倍の差があるはずのSPF15とSPF30で考えてみましょう。

各SPFの効果
  • SPF15における紫外線ブロック率:およそ94%
  • SPF30における紫外線ブロック率:およそ97%

ブロックできない紫外線(透過率)に着目すると、SPF15では6%の紫外線が、SPF30では3%の紫外線が肌に届くという計算ですね。つまり、肌に届く紫外線量には確かに2倍の差があり、SPF15とSPF30では2倍の差があることになります。

しかしその差はとても小さく、長時間外出するとか炎天下の中で活動するとかでなければ、あえて問題にすることではないのです。

正しい紫外線対策とは?この3つのポイントは確実におさえよう!

紫外線対策のノウハウを語り始めるとキリがありませんが、ここでは最低限意識したいポイントを3つにまとめました!

【ポイント1:シーンに合わせたSPF選び】

肌への負担を考えると、必要以上に高いSPFの日焼け止めを使う必要はありません。以下を参考に、シーンや状況にあわせて適したSPFのものを使い分けましょう。

日常の紫外線対策(少しの外出等)
  • SPF:10~20
  • PA: +
屋外での活動(スポーツやレジャー等)
  • SPF:10~30
  • PA:++
炎天下の屋外での活動
  • SPF:30~50
  • PA:+++
紫外線に弱い人、炎天下の長時間活動
  • SPF:50
  • PA:+++

紫外線は道路や水面から反射して肌に当たることもあります。とくに水面からの照り返しはとても強いので、水辺に行くときはSPF50でもいいでしょう。

【ポイント2:肌に負担をかけない工夫】

紫外線は季節を問わず、1年中降り注いでいるもの。だからこそ、紫外線対策も1年中休みなく行わなければなりません。けれど、毎日の日焼け止めの使用が肌に負担をかけるのも事実。肌のことを考えて、なるべく負担が小さくなるように工夫もしましょう。

【一番簡単なのは、パウダーファンデーションをムラなく塗ること】

ファンデーションの粉体には紫外線散乱効果のある成分が含まれているので、綺麗に塗ればSPF20程度の効果は十分発揮します。最近はリキッドタイプのファンデーションも人気ですが、パウダーのほうが粉体の密度が高いので、ぜひパウダータイプを使ってください。

また、紫外線散乱剤のみで構成された日焼け止め(ノンケミカルタイプ、敏感肌用、子供用など)を選ぶのもわかりやすいですね。さらに、日焼け止めはSPF20程度にとどめ、帽子や日傘、サングラス、アームカバーなどをプラスして紫外線カット効果を底上げするのも賢い選択です。

「サングラスも必要なの?」と思うかもしれませんが、実はサングラスこそ重要!というのも、紫外線が目に入ると、脳が「紫外線に当たっている!」と思い込み、メラニンを作る指令を出すからです。確実な日焼け対策を望むなら、日焼け止めを塗ったり日傘などで紫外線を防ぐだけではなく、サングラスも積極的に活用しましょう!

【ムラなく塗り、まめに塗り直す!】

日焼け止めの塗り直し頻度の理想は、2~3時間に1回。メイクごと一度全部落として、フルでやりなおしましょう!といっても、そんなの現実的じゃありませんよね…。

そこで、簡易的な方法として有効なのは、メイク崩れが気になる部分にパウダーファンデーションを塗り重ねること。前述の通り、パウダーファンデーションにはそれだけで紫外線散乱効果があるので、日焼け止めの塗り直しとメイク直しを同時にかなえることができます。

でも、場合によってはメイクが余計に崩れてしまったり、ヨレてしまうこともありますよね。とくにメイクが崩れやすい目元や小鼻付近、口元の場合は、そのままパウダーファンデーションを重ねるのではなく、乳液をなじませてティッシュオフする簡易クレンジングがおすすめ。その後、ポイントごとに日焼け止めからメイクをやり直すと、仕上がりもいいでしょう。

まとめ

美肌を目指す女性にとって欠かせない日焼け止め。しかし、その使い方や紫外線について、正しい知識を持っている人はけして多くありません。紫外線をブロックするのも大切ですが、肌の負担を少しでも減らすことも大切。

もしあなたが日焼け止めを過信しすぎている、あるいは過剰に使用しすぎているのであれば、肌のためにも使い方を少しだけ見直してみてくださいね。

(文:ayame/編:コスメクリップ編集部)

2019.05.11

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この記事を書いた人
フリーライター/コスメコンシェルジュ ayame

元化粧品会社研究員で現在は主婦兼フリーライター。愛猫2匹とのリラックス時間が最大のスキンケア!北の大地から美容に役立つ情報をお届けします!